ブレゲ 新作 - エクスペリマンタル 1

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Breguet Expérimentale 1

ブレゲ・マニュファクチュールは、ブレゲの研究開発部門の革新の成果を伝えるコレクションを新たに創作したことをお知らせします。これは「エクスペリマンタル 1」と名付けられ、斬新で大胆な設計による初の腕時計です。「マリーン」ウォッチのフォルムを用い、ブレゲゴールドで作られたこのモデルは、マグネティック脱進機を採用し、高振動(10Hz)でテンプにコンスタント・フォースを供給する初のトゥールビヨンです。この時計はブレゲ・シールの認証が刻印されています。

メゾンのR&D部門が開発した 新コレクションの第1章

新しいコレクションの初モデルは、ブレゲ・マニュファクチュールの創業250を記念する最後を飾りますが、それと同時にブレゲの未来への第1章を成しています。

さらに、「エクスペリマンタル 1」は自然発生的に実現したわけではありません。それは、研究開発に携わるR&D部門の長年に渡る成果に他なりません。とくに「クラシック」や「トラディション」「マリーン」「TYPE XX」といった実際の時計は、R&D部門のおかげで生み出されたからです。

「エクスペリマンタル」プログラムは、素材や電磁気、空気の振動や音響の仕組みに取り組み、時計に関するあらゆるものを解明したR&D部門にこれから光を当てることを目指しています。科学が広い意味で設計に結びついているのです。
 

Expérimentale 1

歴史的記念碑とのつながり

この初の計画のためにブレゲ・マニュファクチュールは、2つの狙いを定めました。ひとつはこの狙いの根本を成し、あらゆる技術的挑戦を生み出す元となる高精度の追求です。もうひとつは、過去の遺産と未来との橋渡しを目指すことです。計画は、メゾン創設250周年に始動しました。「エクスペリマンタル 1」の歴史的側面の強調は、まさにそれらを明らかにしています。

歴史的記念碑とのつながりは、「マリーン」コレクションに属すこの時計に体現されています。目的は、アブラアン-ルイ・ブレゲがパリの経度委員会のメンバーに推挙され、ルイ18世によってフランス王国海軍時計師に任命されたことを思い起こしてもらうためです。

この特別な称号は、時計師が手に入れられる最高の栄誉であり、また海軍時計師は諸科学についての豊かな見識の持ち主を意味していました。「エクスペリマンタル 1」の位置づけもまさにこうした任命の延長線上にあります。この時計の主旨としては、オートオルロジュリー(高級時計製造)の未来を今から描き出す最先端技術に再び取り組むことでした。
 

Expérimentale 1

限りない高精度を求めて

技術については、精度の向上に貢献する特異な方式を選んだことにも明白に表れています。昔も今も精度はブレゲの革新の原動力です。それこそが、全生涯を時計技術の完成に取り組んだ時計師アブラアン-ルイ・ブレゲによる革新の大半の存在理由でした。

さらに、アブラアン-ルイ・ブレゲが生涯でごくわずかな特許しか手に入れなかったことは注意すべきです。時代がそれをほとんど求めなかったのです。特許はわずか2つ。ひとつは1798年3月9日のコンスタント・フォース、もうひとつは1801年6月26日のトゥールビヨンです。それから2世紀を経て、ブレゲ・マニュファクチュールは、トゥールビヨンとコンスタント・フォース脱進機という2つの基礎的な業績をさらに先へと進めながら、偉大な時計師ブレゲの足跡を再びたどります。

これらはマグネティック脱進機とともに、「エクスペリマンタル 1」の心臓部を構成しています。その構成部品は、アブラアン-ルイ・ブレゲが創作したオリジナル機構がそうであったように、製品に本物の付加価値をもたらすもとして考案されました。「エクスペリマンタル 1」は、新時代の時計づくりへの道を切り開き、メゾンはその時計製造と科学的な研究成果を活用することになります。
 

Expérimentale 1

ブレゲ史上初のマグネティック脱進機とコンスタント・フォースを装備する10Hzトゥールビヨン

ブレゲ・マニュファクチュールは、2010年以来たゆみなく磁場を使いこなす技術の改良を進めてきました。今回はそれを脱進機に用いました。しかし、きちんと制御された磁場と相互作用を作り出すという基本原理に変わりはありません。

ここでのポイントは、それぞれに磁気面を与えた2つのガンギ車です。それらの間で同じく磁気の爪を配したアンクルが叩きます。アイデアはコンスタント・フォース脱進機から得ました。機能の連結が満たないとトゥールビヨンが瞬時に動きを止めます。限界点を超えるとテンプの振幅は最大になります。

またこの新しい脱進機は、テンプやガンギ車の回転、したがって残りの歯車の回転に対する伝達インパルスを切断することも可能です。これとは逆にトゥールビヨンのキャリッジの慣性は、スイス・アンクル脱進機のムーブメントとは違い、ほとんど影響を受けません。

例えばテンプを回転キャリッジの中心から外すというような設計上の選択の余地も残しながら、ブレゲが10Hzで振動するトゥールビヨンをこのサイズで実現できたのは、まさに2つの機能の切断にあります。この高振動のおかげで、トゥールビヨン全体の回転は、肉眼ではとらえられないほど滑らかです。
 

Expérimentale 1

トゥールビヨンの技術仕様

2.5Hzで振動する伝統的な大半のトゥールビヨンと比べ、したがって4番目のファクターが浮上します。10Hzという振動数は、トゥールビヨンを装備せず、ほとんどが3Hzもしくは4Hzで時を刻む大半のクラシカルなスイス・アンクル脱進機を大幅に上回ります。

マグネティック脱進機が備わる10Hzのトゥールビヨンは、現代の大半の腕時計よりも安定し、正確です。腕時計「エクスペリマンタル 1」には、さらに「科学機器」に分類されるブレゲ・シールの認証が加わり、24時間で±1秒の精度の歩度が保証されます。

脱進機の作動構造もまた異例です。磁気面をもった2つのガンギ車の間に仲介役の停止車を配置して、これにより装置に望ましくない動きがいっさい生じないようにしています。

トゥールビヨンの他の部品は、トゥールビヨンの正常な機能を妨害するおそれのあるあらゆる相互作用を避けすために、大半が非磁性です。ひげゼンマイはシリコン製で、固定秒車(4番車)はLIGA(NiP12)製法で作られ、他の部品にはグレード2もしくは5チタン、ニヴァガウスが用いられています。
 

Expérimentale 1

最先端のデザイン

「エクスペリマンタル 1」は、ブレゲゴールドによる直径43.5mmのケースによって存在感を放ちます。それは、「マリーン」コレクションの基本デザインから着想したスタイルです。

このモデルはデザインの点でブレゲの懐中時計の「No.3448」から想を得ています。そのデザインコードやレギュレータータイプの表示、ムーブメントのシンメトリー配置を再び取り入れ、表と裏を融合しながら、それらを今までにないレベルに引き上げています。「エクスペリマンタル 1」には隅々までそれが表れています。サファイアクリスタルの文字盤を通してムーブメントの全貌を目にすることができます。

レギュレータータイプのダイヤルでは、6時位置に時、オフセンターの分、12時位置のトゥールビヨン上で秒が表示されます。アブラアン-ルイ・ブレゲの時代にすでに確認できるこうした表示は、時刻の読み取りが一段と読み取りやすくなり、時計を厳格に使用する場合にも役立ちます。

それで言えばまた、「エクスペリマンタル 1」にもまた、ブレゲ「No.3448」と同じように、特許の二重香箱が用いられています。しかし今回の場合、香箱は連続して2層に重ねられ、2つのゼンマイはそれぞれサファイアのバーで隔てられ、分針の軸は3時位置、時針の軸は9時位置に配置されています。2つのゼンマイをこのように配置する機構では、香箱がスペースを多く占めるレイアウトに比べ、より最適なエネルギーを得ることができます。

そして最後に、ブレゲ・ウォッチの伝統的なコードと、その新たなアレンジが見て取れます。まず斜線を二重に刻んだフルート装飾のケースバンドや、ロウ付けによる6本のラグです。ラグの2本はインターチェンジャブルシステム用で、残り4本はサンドポリッシュ仕上げとサテン仕上げが施され、ブルーのALD処理を施したブレゲゴールドがインサートされています。そして、穴の空いた丸いモチーフを配したブルーのブレゲ針とスーパールミノバ、サファイアクリスタルのダイヤルに刻むシークレットサイン、ブレゲ数字などです。とはいえ、「エクスペリマンタル 1」のデザインを語るボキャブラリーは、まったく新たに発明されたものです。
 

Expérimentale 1

21世紀に誕生した新しいデザイン

まず目に入るのは、ソリッドゴールドを用いたブリッジの構造です。なだらかなカーブは、鋭角的な幾何学デザインにその場を譲ります。ブリッジの表面にはサテン仕上げ、あらゆる角には手作業で形状の仕上げとミラーポリッシュが施され、モチーフの厳格な形を際立たせています。マリン・ブルーの彩りを添えたブレゲゴールドは、温かみや輝き、濃密な色合が複雑に入り混じりながら存在感を発揮しています。また、ブレゲでは初めて香箱のゼンマイにブルーを用いた点も注目です。

ゴールド製の4本の柱の上に固定されたサファイアクリスタルの文字盤は、3つのサークルと夜光をもって時刻を表示します。文字盤外周の大きなミニッツトラックは、6時位置に置かれた時表示のサークルを囲い込み、トゥールビヨンのほうはそこから逃げ出しているように見えます。12時位置に君臨するトゥールビヨンは、ミニッツトラックの中で3分の2が抜け出し、3分の1がそこに取り込まれています。

ブレゲ・マニュファクチュールが「エクスペリマンタル 1」の銘を刻むために選んだのは、まさにブレゲゴールドの地板に垂直の場所です。それは、構造の総体、中でもマグネティック脱進機とコンスタント・フォースを装備する10Hzトゥールビヨンをその名によって象徴的に統括するためでした。トゥールビヨンはまた、ベルセポリッシュ仕上げの長い上部ブリッジを備え、中央にスモールセコンドが置かれています。
 

Expérimentale 1
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