<

ニュース

1 12月 2020 - 芸術と文化
このページをシェア

ブレゲがパリ国立海洋博物館のメセナに

ブレゲは、長きに渡り築き上げてきた海の世界との関係を称え、ブレゲ社社長マーク A. ハイエックとともに、パリ国立海洋博物館のメセナとなったことをお知らせします。ブレゲ社はとりわけ、それぞれの時代における、海で位置を把握するための科学的手段にフォーカスした展示室の設立に寄与しています。

航海の歴史は長く複雑で、豊かな経験と天才的な発明を礎としています。まず言い伝えから始まり、続いて学術書や計器によって発達した航海術は、時代のなかで絶えず進化を遂げてきました。 

まるで貴重品ケースのようなこの150平方メートルの展示室は、各文明の船舶の模型、古い時代の航海計器、現代の電子計器、航路標識、光標識(1等級)など、博物館のコレクションにおける主要な展示品の数々にスポットライトを当てます。

展示品のなかには、創業者アブラアン-ルイ・ブレゲのアトリエで1817-1818年に開発されたマリン・クロノメーター(N°5072)もあります。彼は生涯に渡り時間計測の卓越した技術を証明し、その情熱と数々の発明によって高い評価と名誉を獲得しました。フランス国王ルイ18世は、彼を経度委員会のメンバーに任命した後、1815年、フランス王国海軍のクロノメーター製作者(オルロジェ・ドゥ・ラ・マリーン)の称号を与えました。この称号は、時計職人に与えられる称号のなかで、科学的知識を要する海軍の時計製作という概念から最高の権威を誇る上、国のための重要な職務も担っていました。当時、海での経度計算に不可欠なマリン・クロノメーター(航海用精密時計)は海軍にとってこの上なく重要なものでした。ブレゲが海軍のク ノメーター製作者の務めに全力を注ぐと、その後、ブレゲの航海用時計をつかって大規模な遠征が行われるようになり、メゾンはおよそ150年に渡りフランス海軍への供給を続けました。 

有名なシャイヨ宮、トロカデロ庭園内にあるパリ国立海洋博物館は、現在全面改修が行われています。博物館は2022年に再開し、航海、科学、そして時計の歴史を紹介する展示室が披露されます。